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初めてのメンタルヘルスクリニック-2

初めてのメンタルヘルスクリニック-2

名前が呼ばれ、診察室に入る。

中は、先生用の大き目のデスクが真ん中に置いてあり、デスクを挟んで差し向かう形で椅子が置かれてある。座るように促されて椅子に座る。

先生の第一印象は、眼光が鋭いな~ということである。今もその印象は変わっていない。じっと視線を外さずに私を凝視する。
私は、他の人に指摘されたこともあるが基本、人と目を合わせられないので、少し緊張する。

けれど語り口は温厚で、ゆっくりと丁寧だ。この初回の面談が一番長くて、30分か40分程掛かったと思う。

これは診療内科では考えられない。

クリニックに来た理由、現在の状況、どんな症状が出ているのか、家族構成、出身地、両親は健在か等様々なことを聞かれる。

自分の症状を、鬱か社会不安障害(社交不安障害、SADのこと)ではないかと考えていた。社会不安障害とは以下のような症状である。
人から注目を集める場面で、不安や緊張を感じてるあがってしまう事をあがり症と呼んだりするが、それが原因で日常生活に支障をきたすような事はない。社交不安障害は、対人場面で過剰な不安や緊張が誘発されるあまり、動悸・震え・吐き気・赤面・発汗などの身体症状が強く発現し、対人関係がうまく築けず、集団の中で孤立してしまったり、病的に対人場面を避けたり、日常生活に支障を来す症状を有するものである。

今まさに会社を辞めようか迷っているのだから、社会不安障害の診断がついても不思議ではないかもしれない。
先生によってはそういう診断を下す先生もいるかもしれない。

いくつかの質問に混じって、
「押し売りは断れますか?」
答えは「はい」だ。
「買い物は普通にできますか?」
この答えも「はい」だ。
あまり面識のない人と話すのは大して苦痛と感じないし、断ることも難しくない。

その人とは一過性の関係しかないからだ。そのときよく思われなくても関係はそこで終わる場合が多いので、普通に行うことができる。

私が苦痛だと思うのは、会社や親戚付き合い等、長く関係を続けていかなければならない関係のとき、それもすごく親しいのではなく中途半端に知っている程度の関係の場合だ。 自分の立ち位置がわからないとき、相手との距離感が掴めないときが、私にはひどく難しく思える。
そのことも先生に伝える。

「社会不安障害なら、押し売りが来ても断れないですよ。
例えばあなたが農業で生計を立てていて、あまり人との付き合いがなくても生きていけるとすると、あなたの症状は極端にシャイということになるでしょう。ただこのような外で働くことが普通の世の中だから、そのことが問題になるわけで」というようなことを先生は言ったと思う。
肩の荷が下りたような気がした。

「不安を和らげるお薬を出しておきましょう」といことで、初めての診察は終わった。

あれからもう2年以上このクリニックに通っているが、正式な病名を聞いていない。
先生が何も言わないこともあるが、聞けばその病気が病気として確定してしまうことが怖くて聞けないでいる。





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人と関わることががうまくできません。メンタルが弱くて、打たれ弱くてすぐにへこんだり、体力がなくて人と同じようにできなかったり、他の人が楽しいと感じることが苦痛だったり…生きづらさを抱えながら毎日を過ごしています。普通の人と同じようには生きられないけれど、それでもどうにか、生きています。そんな日常を綴っていきます。


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